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8.3「戦争をさせない1000人委員会・信州」が出発集会

2014年8月11日

8月3日、「戦争をさせない1000人委員会・信州」の出発集会が開催されました。報告を寄せていただきましたので、ご紹介します。

信州の地から集団的自衛権に反対する世論のウェーブを
「戦争をさせない1000人委員会・信州」が出発集会

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出発集会には318人が参加

7月の「発起人会議」で設立を確認した「戦争をさせない1000人委員会・信州」は8月3日、長野市のJAアクティホールで「出発集会&奥平康弘講演会」を開きました。318人の市民が参加。呼びかけ人は90人にのぼり(8月3日現在)、同集会には28人の呼びかけ人が出席、6人がスピーチしました。また、県民へのアピールを採択、賛同者募集や20万人署名に取り組むなどの活動方針を確認しました。

「戦場への派遣」、「海外での武力行使」、そして「戦死」が現実味を増す中、県民各界・各層の危機感が凝縮し、新たな運動の地平を切り拓く素晴らしい出発集会となりました。

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奥平康弘さん(東京大学名誉教授、憲法学者)

呼びかけ人である成澤孝人・信州大学教授の進行で始まった出発集会は、呼びかけ人の一人でもある奥平康弘・東大名誉教授が「集団的自衛権について考える」と題して記念講演。奥平氏は「集団的自衛権の行使は、戦後日本が勝ち取ってきた平和主義を根本から変える恥ずべき行為。閣議決定には哲学がない」と強く批判するとともに、「安倍首相の積極的平和主義は、武力行使で国際紛争を解決したり抑止しようとする考え方、日本国憲法の平和主義とは相いれない」と強調しました。85歳、日本を代表する憲法研究者の迫力ある講演でした。

村山智彦・県護憲連合代表委員から、1)「アピール」への賛同者、賛同団体の募集、2)地域での「1000人委員会」の設立推進、3)県内20万人を目標とした署名活動の推進、4)集会・講演会・シンポジウムなどの開催などの活動方針について提案され全員の拍手で確認しました。

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呼びかけ人のうち、28人の方々が登壇

出席した呼びかけ人を代表して、坂田雅子さん(須坂市出身の映画監督)、佐藤豊さん(弁護士・元日弁連副会長)、茅野實さん(県環境保全協会会長)、仁科良幸さん(会社経営者)、又坂常人さん(信州大学特任教授)、井上英美さん(真宗大谷派僧侶)の6人がスピーチしました。

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「戦争をさせない1000人委員会・信州」アピールを全体で確認

集会は、最後に「戦争をさせない1000人委員会・信州」アピールを採択しました。

「戦争をさせない1000人委員会・信州」アピール 「長野県民のみなさまへ」

あなたの腕の中で笑っているその子が、
孫が、将来、他国へ戦争しに行くかもしれない。
それが「集団的自衛権」です。

「自衛隊員じゃなくても?」と思っていませんか。
日本は子どもが33年間減り続け、今は、人口の12%しかいません。
「戦場に行く」ことになった自衛隊員に、なる人はどのくらいいるでしょうか?
他国を武力で攻撃したら、必ずやり返されます。戦い続けなければなりません。
そのためには兵士がいる。
あなたも、あなたの恋人も、子も孫も、徴兵されるかもしれない・・・。

あなたは何が好きですか?
山に登ること? 眺めること? ライン? ショッピングやランチ?
戦争とは、そういう時間がなくなること。そういう時間を共にする人を、失うことです。

「そんなの嫌だよね。どうしてそうなるの?」と語り合うこと、調べること、おかしいよと言ったり、書いたり、絵にしたりすることを禁止できる。それが「特定秘密保護法」です。

そんな社会を望みますか?
この国の生き方を決めるのは「私たち」。
たかが一内閣が、勝手に決めていい事柄ではないのです。

あなたの税金が、あなたの老後や医療費に使われず、ミサイルや戦車になること。
それが「防衛費の増大」です。
例えば、中国の人口は日本の11倍。負けないためにはどのくらいのミサイルを買うのでしょう? 私たちはどのくらい税金を払うことになるのでしょうか?

「武力」という「同じ手段」を使わない。
これこそ、最大の防衛力です。憲法9条が69年間示してくれた「事実」。
軍事力が平和を守るという政治家の発言より、ずっとずっと重い、尊い真実です。

「戦場へ行く」のはいつも、あなたの、私の子や孫、普通の市民です。
集団的自衛権の行使容認や特定秘密保護法は、そんな未来へ一直線なのです。

あなたの、私の、未来の子どもたちの、平穏で幸せな日々のために、
私たちは「戦争をさせない」。
そのためには、あなたの力が必要です。一緒に行動しましょう!

「戦争をさせない1000人委員会・信州」

「戦争をさせない1000人委員会・信州」呼びかけ人
8月3日現在(90人/五十音順/敬称略)

愛敬浩二(名古屋大学教授/元信州大学助教授)、青井未帆(学習院大学教授/元信州大学准教授)、石川文洋(報道写真家)、一由貴史(弁護士)、井出正一(長野県日中友好協会会長)、井出孫六(作家)、稲垣一良(長野県ニューギニア会顧問)、井上英実(真宗大谷派僧侶)、伊波敏男(信州沖縄塾塾長)、色平哲郎(佐久総合病院医師)、岩崎功(弁護士)、岩下智太郎(弁護士)、鵜飼照喜(信州大学名誉教授)、牛山秀樹(弁護士)、内山二郎(フリージャーナリスト)、奥平康弘(東京大学名誉教授/憲法研究者)、小野鉄二郎(映像プロデューサー)、表秀孝(長野大学名誉教授)、織英子(弁護士)、門屋和子(ハンセン病問題に関わる長野県民の会代表)、金井奈津子(フリーライター)、鎌田實(医師)、上條剛(弁護士)、神谷さだ子(日本チェルノブイリ連帯基金事務局長)、川村龍洲(書家)、木島知草(人形劇がらくた座主宰)、北川和彦(弁護士)、窪島誠一郎(作家)、小池さやか(弁護士)、小岩井孝(日本映像学会会員)、小林正(弁護士)、五味正明(弁護士)、斎藤洋一(歴史研究者)、坂田雅子(映画監督)、坂巻隆男(医師)、桜井佐七(憲法9条を守る県民過半数署名をすすめる会呼びかけ人)、佐々木都(うすだ憲法9条の会副会長)、佐藤豊(弁護士/元日弁連副会長)、佐藤芳嗣(弁護士)、塩入隆(長野県短期大学名誉教授)、清水智弥(弁護士)、下嶋哲朗(ノンフィクション作家)、下平秀弘(弁護士)、諏訪雅顕(弁護士)、相馬弘昭(弁護士)、高橋卓志(神宮寺住職)、滝澤修一(弁護士)、竹内永浩(弁護士/元長野県弁護士会会長)、武田幸作(福祉団体職員)、武田芳彦(弁護士)、田中欣一(日本思想史家)、茅野實(長野県環境保全協会会長)、常盤井智行(明徳寺住職)、中嶋多鶴(飯田日中友好協会副会長/元満蒙開拓団団員)、中村竜子(女性問題研究家)、永田恒治(弁護士)、中西智教(恵明寺住職)、成澤孝人(信州大学教授)、仁科良幸(会社役員)、西村忠彦(きけわだつみのこえ70年の会代表)、野澤喜代(フリーディレクター)、狭間壮(声楽家)、早出由男(弁護士)、原正治(弁護士)、東栄蔵(文芸評論家)、平出澄栄(信濃エンパワーメント太陽の会代表)、福島昭子(みんなの学校inまつもと企画委員長)、藤井俊道(長性院住職)、穂苅甲子男(木曽義仲を讃える会前会長)、藤瀬恭子(ちの男女共生ネット代表/諏訪東京理科大学嘱託教授)、堀米美聡(弁護士)、又坂常人(信州大学特任教授)、町田清(弁護士)、松嶌澄雄(定専寺住職/長野県念仏者九条の会事務局長)、松本猛(美術・絵本評論家/ちひろ美術館常任顧問)、峯岸八戒(俳人)、宮下将吾(弁護士)、宮地良彦(信州大学名誉教授)、村山智彦(長野県憲法擁護連合代表委員)、毛利正道(弁護士)、両角達文(弁護士)、柳川眞澄(僧侶/善福寺住職)、柳谷知之(牧師)、山上友浩(有限会社・花の銀杏園代表取締役)、山田直哉(弁護士)、山崎泰正(弁護士/長野県憲法会議事務局長)、横田雄一(弁護士/人権センターながの理事)、若麻績敏隆(善光寺白蓮坊住職)、和田清二(弁護士)、渡部和綱(玄正寺住職)