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安倍元首相を美化し、弔意を強要する国葬を許さない!9.7集会

2022年8月30日

戦争をさせない1000人委員会はフォーラム平和・人権・環境との共催で9月7日、下記の集会を開催します。コロナ禍でもありますので、youtube配信のご視聴を呼びかけます。よろしくお願いします。

安倍元首相を美化し、弔意を強要する国葬を許さない!9.7集会
日時:9月7日(水)18時30分~
※YouTube配信のご視聴を呼びかけます

講師:清水雅彦さん(日本体育大学教授・憲法学)「憲法から考える安倍元首相国葬」
→清水さんレジュメはこちらからご覧になれます( PDF )
共催:戦争をさせない1000人委員会
/フォーラム平和・人権・環境

集会アピール

2022年7月8日、近鉄西大寺駅前の路上において、2日後に控えた参議院選の候補者への応援演説中であった安倍元首相が、銃弾に倒れました。このような暴力に訴える襲撃は、理由がいかにあろうとも許されることではありません。突然の蛮行に戸惑う世論感情につけこむ形で、岸田首相は安倍元首相が亡くなってわずか6日後の記者会見で、国葬の実施を表明し、その後7月22日に閣議決定しました。岸田首相は国葬に処する理由を、「憲政史上最長政権だった」「外交が国際的に評価された」「海外から弔意が示されている」などとしました。
私たちはこうした理由を認めず、安倍元首相の国葬に断固として反対します。

それは、国葬が法的根拠を持たないこと、そして、日本国憲法の理念に反するということに依拠します。岸田首相は国の儀式を所管する内閣府設置法に基づいて国葬を実施するとしていますが、「国の儀式」に、すでに失効した「国葬」が予定されているとはいえず、実施の法的根拠とはなりえません。

国民主権と思想・良心の自由や信教の自由を規定した日本国憲法の理念と、国葬は相容れないものです。戦前の天皇制に基づく国家神道が退けられたことから、国葬を議論することそのものが否定されたのです。戦前の国葬は、国家権力や戦時体制の強化、国民統合に利用され、戦意の高揚に用いられてきました。日本国憲法にある個人の尊重を基礎にした基本的人権は、国家権力によるこのような行為を許していません。まさに今回の国葬は、国民に対して弔意の表明を強要し、権力の意思への服従を強いるものと言えます。

安倍元首相により強行された、集団的自衛権行使容認と戦争法の制定は、日米同盟の強化と力の外交を創り出し、日中・日韓の関係悪化を招きました。また、数の力で国会の議論を軽視し、森友・加計、桜を見る会など、政治の私物化とも言える事件を頻発させてきました。このような数々の不信・疑念に対し、安倍元首相は、国民が納得できる説明を一切行いませんでした。私たちは決してそのことを、なかったことにはさせません。

岸田首相は、国葬にかかる費用の総額について、世論におされる形で公表しましたが、実際はさらなる増加が見込まれます。政府が国会審議を経ず、閣議決定で強行しようとする政治姿勢は、大きな禍根を残すことになった安倍元首相と同様です。
憲法違反であり、法的根拠のない国葬を行おうとする岸田政権に、改憲を語る資格はありません。軍事拡大へ突き進もうとする姿勢からも、戦前回帰を彷彿とさせます。

私たちは、弔意の表明や半旗の掲揚などを強要する国葬に反対します。